医薬品副作用被害救済制度とは

医薬品副作用被害救済制度とは、医薬品を適正に使用したにもかかわらず副作用による健康被害が生じた場合に、医療費などを給付する公的な制度です。厚生労働省は、個人輸入した医薬品による健康被害はこの制度の救済対象にならないと説明しています。このページでは、制度のしくみと対象外となるケースを整理します。

制度のしくみ

目的と運営主体

この制度は1980年に創設された公的制度で、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が運営しています。医薬品を適正に使用していても、重い副作用を完全に防ぐことは難しいため、被害を受けた方を迅速に救済することを目的としています。

財源

救済給付の財源は、医薬品の製造販売業者などが納める拠出金です。国はPMDAの事務費の2分の1相当額を補助しています。

給付の種類

PMDAが定める給付は、次の7種類です。どの給付が支給されるかは、疾病の程度や、障害・死亡の状況によって異なります。

  • 医療費: 副作用の治療にかかった費用のうち、健康保険等で給付を受けた残りの自己負担分
  • 医療手当: 副作用の治療にともなう医療費以外の費用の負担に対する給付
  • 障害年金: 18歳以上で、副作用により一定の障害の状態にある方への給付
  • 障害児養育年金: 副作用により一定の障害の状態にある18歳未満の方を養育する方への給付
  • 遺族年金: 生計維持者が副作用で亡くなった場合に、遺族の生活の立て直し等を目的に支給される給付
  • 遺族一時金: 生計維持者以外の方が亡くなった場合などの遺族への一時金
  • 葬祭料: 副作用で亡くなった方の葬祭に対する給付

給付の金額は、給付事由が発生した時期によって変わります。最新の金額はPMDAの公式ページでご確認ください。

救済の対象となる条件

救済の対象となるのは、医薬品を添付文書に示された効能効果・用法用量・使用上の注意に従って適正に使用したにもかかわらず発生した副作用で、入院治療が必要な程度の疾病や、日常生活が著しく制限される程度の障害、または死亡に至った場合です。適正に使用されたかどうかは、個別の事例ごとに医学・薬学の水準に照らして総合的に判断されます。

請求期限

請求できる期限は、給付の種類によって異なります。

  • 医療費: 支払いが行われたときから5年以内
  • 医療手当: 医療が行われた月の翌月初日から5年以内
  • 障害年金・障害児養育年金: 期限なし
  • 遺族年金・遺族一時金・葬祭料: 死亡のときから5年以内(条件によって2年以内)

個別の状況については、PMDAの救済制度相談窓口にお問い合わせください。

救済の対象とならないケース

個人輸入した医薬品は対象外

厚生労働省は、個人輸入した医薬品による健康被害は救済制度の対象にならないと明記しています。あわせて、個人輸入した医薬品は品質・有効性・安全性が日本の法律で確認されておらず、医師や薬剤師でも情報が十分に得られないことがあると注意を促しています。個人輸入は、輸入者本人の責任で判断して行う仕組みです。

そのほかの対象外のケース

PMDAは、個人輸入以外にも次のようなケースを救済の対象外としています。

  • 法定予防接種による健康被害(別の公的救済制度があるため)
  • 製造販売業者などに損害賠償責任が明らかな場合
  • 救命のためにやむを得ず通常の使用量を超えて使用し、副作用の発現をあらかじめ認識していた場合
  • 抗がん剤や免疫抑制剤など、厚生労働大臣が指定した対象除外医薬品による健康被害
  • 入院を要する程度に至らない場合、障害の程度が基準に満たない場合、請求期限を過ぎた場合
  • 使用の目的や方法が適正と認められない場合

Modelabをご利用いただく際にご理解いただきたいこと

Modelabで取り扱う商品は、個人輸入の代行という形でお届けしています。公的な救済制度の対象外であることを理解したうえでご利用ください。持病がある方、他の薬剤を服用中の方、体調に不安がある方は、ご利用前に医師にご相談ください。使用中に体調の異変を感じたときは、すぐに使用を中止して医療機関を受診してください。使用時の基本的な注意点はお薬の使い方で解説しています。

よくある質問

Q. 個人輸入した医薬品で健康被害が出た場合、どこにも相談できませんか?

A. 公的な救済制度の対象外にはなりますが、体調に異変があった場合はまず医療機関を受診してください。受診の際は、使用した医薬品の名称や成分、使用量をお伝えください。

Q. 国内承認薬のジェネリックなら対象になりますか?

A. 国内で承認され、病院・薬局を通じて処方・販売された医薬品を適正に使用した場合は、救済制度の対象になりえます。個人輸入した医薬品は、同じ有効成分であっても対象外です。

Q. 救済制度の対象かどうかは、どこで確認できますか?

A. PMDAに救済制度の相談窓口があります。国内で処方・購入した医薬品による副作用については、公式ページの案内からお問い合わせください。

Q. 個人輸入は違法ではないのですか?

A. 個人が自己使用の目的で、数量の範囲内で行う個人輸入は認められています。ただし、健康被害が生じた場合の責任は輸入者本人にあり、救済制度の対象にもなりません。

参考文献