ツゲイン 2%

商品概要

ツゲインは、ミノキシジルを主成分とする男性型脱毛症（AGA）および女性型脱毛症（FAGA）治療薬です。ミノキシジルは血管拡張作用により頭皮の血流を改善し、発毛を促進する成分として広く知られています。ツゲインは日本で販売されている「リアップ」や米国の「ロゲイン」と同じ有効成分を含む海外ジェネリック医薬品です。

1本60mlのボトルタイプで、濃度は2%、5%、10%の3種類があります。女性には2%が最も推奨されており、男性には初めて使用する場合や副作用が心配な方にも2%から開始することが良いでしょう。日本皮膚科学会のAGA治療ガイドラインにおいても推奨度Aの高評価を受けている治療法で、臨床試験では使用者の多くが効果を実感しています。リーズナブルな価格で継続しやすく、医師の指示のもとで安心して使用できます。

---

成分・作用機序

主成分

ミノキシジル (Minoxidil)

作用機序

ミノキシジルは、元々高血圧治療薬として開発された成分ですが、臨床試験中に多毛症の副作用が発見され、その後発毛促進薬として開発されました。ミノキシジルの主な作用は頭皮の血管を拡張することにより、毛根への血流量を増加させ、毛母細胞に酸素や栄養が十分に行き渡るようにすることです。

また、ミノキシジルはATPに依存するカリウムチャネル（KATP）を開き、毛包の休止期を短縮し成長期を延長することが分かっています。これにより、薄くなった毛髪が太く強くなり、休止期にあった毛包が活性化され新たな毛髪の成長が促進されます。ミノキシジルは直接頭皮に塗布することで効果を発揮するため、全身への影響を最小限に抑えながら発毛効果を得ることができます。

---

効果・効能

脱毛症の改善

ツゲインの主な効果は、男性型脱毛症（AGA）や女性型脱毛症（FAGA）による薄毛の進行を抑制し、発毛を促進することです。通常、使用開始から2～4ヶ月程度で効果が表れ始め、6ヶ月以上の継続使用で最大の効果が得られます。使用を中断すると効果は徐々に失われ、通常6～12ヶ月で使用前の状態に戻ってしまうため、継続的な使用が推奨されています。

臨床的エビデンス

ミノキシジル外用薬の効果に関しては、多くの臨床試験で有効性が確認されています。以下の主要研究結果をご覧ください。

研究（年）	対象者	主な結果
Olsenらの研究 （2002年）	AGA患者 393名（男性）	48週間のミノキシジル2%使用で プラセボと比較して有意な 発毛効果が確認された
Luckyらの研究 （2004年）	女性型脱毛症患者 381名（女性）	48週間のミノキシジル2%使用で 毛髪数増加と頭皮被覆改善において プラセボと比較し統計的優位性を示す
DeVillezらの研究 （1994年）	女性型脱毛症患者 157名（女性）	32週間のミノキシジル2%使用で 63.6%の患者が毛髪量の増加を 実感し安全性も確認された

国内製品との比較

日本国内では、ミノキシジル配合外用薬として「リアップ」シリーズが販売されています。ツゲインはリアップと同じミノキシジルを有効成分とするジェネリック医薬品で、効果や安全性はほぼ同等ですが、価格面では大きな違いがあります。ツゲインは個人輸入によって入手でき、国内製品と比較して50～70%程度安価に購入できる点が大きなメリットです。特に2%製剤は副作用の懸念が少なく、女性に推奨される濃度です。

---

副作用・禁忌事項

一般的な副作用

• 頭皮のかぶれ、かゆみ、炎症、フケ、発疹
  － 使用初期に現れやすく、多くの場合は時間とともに軽減します。2%製剤では5%や10%製剤と比較して発生頻度が低くなります。
• 多毛症（使用部位以外の体毛が濃くなる）
  － 製剤が皮膚から吸収されることにより起こる可能性があります。低濃度の2%製剤では発生リスクが低減されます。
• 初期脱毛
  － 使用開始後2～3週間で一時的に抜け毛が増えることがありますが、これは新しい発毛サイクルの始まりであり、通常2～3ヶ月で改善します。

重篤な副作用（稀なケース）

• 血圧低下、めまい、動悸、頻脈
  － 製剤が過剰に全身吸収された場合に起こり得ます。2%製剤では全身吸収量が少ないため、このようなリスクは極めて低いです。
• 胸痛、浮腫（むくみ）
  － 心臓疾患のある方は特に注意が必要です。
• 体重増加
  － 体内の水分貯留により起こる可能性があります。

禁忌事項

以下のいずれかに該当する方は、ツゲインの使用を避けてください。

• ミノキシジルや製剤の他の成分に対するアレルギーがある方
• 20歳未満の方
• 頭皮に傷、湿疹、炎症がある方
• 重度の心疾患、腎疾患、肝疾患のある方
• 妊娠中または授乳中の女性

---

用法・用量（使用方法）

基本的な使用方法

• 頭髪および頭皮を十分に乾かした状態で使用してください。
• 1回の使用量は1ml（付属のスポイトで計量）で、1日2回（朝・晩）塗布します。
• 気になる薄毛部分の頭皮に直接垂らし、指の腹でやさしく擦り込むようにマッサージします。
• 使用後は手をよく洗ってください。

濃度の選択

• 男性：初めての方や副作用が心配な方は2%から始めることが安心です。
• 女性：2%製剤が最も推奨されています。高濃度製剤（5%、10%）は女性には通常推奨されていません。
• 年齢や薄毛の進行度、体質に応じて適切な濃度を選択することが重要です。

使用上の注意点

• 決められた用量（1日2ml以内）を守って使用してください。多く使用しても効果は高まりません。
• 塗布後4時間程度は頭を洗ったり、雨や汗で濡らしたりすることを避けてください。
• 目や粘膜への接触を避け、誤って接触した場合は速やかに水で洗い流してください。
• 効果を実感するためには少なくとも6ヶ月間の継続使用が必要です。

---

注意事項

併用に関する注意

絶対に併用してはいけない薬剤：

• 特定の薬剤との絶対的併用禁忌はありませんが、以下の薬剤との併用には注意が必要です。

併用注意：

• 降圧剤（血圧を下げる薬）－ 相互作用により血圧が過度に低下する可能性があります。
• ステロイド外用薬 － 皮膚からの吸収が増加し、副作用リスクが高まる可能性があります。
• 他の育毛剤 － 刺激が増強される可能性があります。

正しい保管方法

• 直射日光を避け、涼しい場所（30℃以下）で保管してください。
• 小児の手の届かない場所に保管してください。
• 他の容器に入れ替えないでください。

その他の安全上のポイント

• 使用期限を過ぎた製品は使用しないでください。
• 副作用が発現した場合は使用を中止し、医師に相談してください。
• 効果がないと感じても自己判断で使用を中止せず、医師に相談してください。

---

よくある質問（FAQ）

Q1. ツゲインとリアップの違いは何ですか？

A. どちらも有効成分はミノキシジルで効果に大きな違いはありません。ツゲインはリアップのジェネリック医薬品で、価格が安い点が異なります。品質面でもインドの大手製薬会社シプラ社が製造しており、安心して使用いただけます。

Q2. ツゲインは何ヶ月で効果が出ますか？

A. 個人差はありますが、一般的には使用開始から2～4ヶ月で効果が表れ始め、6ヶ月以上継続することで最大の効果が期待できます。初期脱毛が起こることもありますが、これは効果の表れである場合が多いため、心配せず継続することが重要です。少なくとも6ヶ月は継続して効果を評価することをお勧めします。

Q3. 2%と5%ではどのくらい効果が違いますか？

A. 臨床研究では、5%製剤は2%製剤と比較してより高い発毛効果を示す傾向がありますが、2%製剤もプラセボと比較して明確な発毛効果が確認されています。副作用のリスクは2%製剤の方が低く抑えられるため、女性や副作用が心配な方には2%がおすすめです。

Q4. ツゲインを一度中止するとどうなりますか？

A. ツゲインの使用を中止すると、効果は徐々に失われていきます。通常、使用中止後3～4ヶ月程度で効果が減少し始め、6～12ヶ月で使用前の状態に戻ることが多いとされています。ミノキシジルによる発毛効果を維持するためには、継続的な使用が必要です。

Q5. ツゲインとフィンペシア（フィナステリド）の併用は可能ですか？

A. はい、併用可能です。ツゲイン（ミノキシジル外用薬）とフィンペシア（フィナステリド内服薬）は作用機序が異なるため、併用することでより高い発毛効果が期待できます。ミノキシジルは血流改善により直接毛母細胞を活性化させ、フィナステリドはDHT（脱毛の原因物質）の生成を抑制するため、異なるアプローチで薄毛に対処できます。ただし、フィナステリドは女性には使用できませんのでご注意ください。併用については医師に相談することをお勧めします。

Q6. ツゲインを使用している間に副作用が出た場合はどうすればよいですか？

A. 軽度の頭皮のかゆみなどは使用開始時によく見られ、多くの場合は数週間で改善します。2%製剤は副作用の発現率が比較的低いですが、強い炎症や発疹、めまい、動悸などの症状が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医師に相談してください。

Q7. どのくらいの期間使い続ければよいですか？

A. ツゲインの効果は使用している間のみ持続するため、効果を維持したい限り継続使用が必要です。臨床試験では2～5年の長期使用でも安全性と有効性が確認されています。ただし、長期使用に関しては定期的に医師の診察を受け、安全に使用を継続することをお勧めします。

---

参考資料

• Olsen EA, et al. (2002) A randomized clinical trial of 5% topical minoxidil versus 2% topical minoxidil and placebo in the treatment of androgenetic alopecia in men. J Am Acad Dermatol 47(3):377-385
• Lucky AW, et al. (2004) A randomized, placebo-controlled trial of 5% and 2% topical minoxidil solutions in the treatment of female pattern hair loss. J Am Acad Dermatol 50(4):541-553
• DeVillez RL, et al. (1994) Androgenetic alopecia in the female. Treatment with 2% topical minoxidil solution. Arch Dermatol 130(3):303-307
• 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」